インターネット回線の種類
一言でインターネット回線と言っても、インターネット回線にはいくつか種類があるのはご存知でしょうか。
自宅で使うフレッツ光などの固定回線と、外出先に自由に持ち運びが出来るWiMAXなどのモバイル回線、固定式か移動式かでも2種類あるのがお分かり頂けるかと思います。
回線自体を保有している通信事業者、回線設備を開設・運用している通信事業者、サービスを提供している事業者など、細かく分類していくとキリがありませんが、インターネット回線は大まかに5種類に分類する事が出来ます。
- ISDN
- ADSL
- 光回線
- 高速モバイル通信
- CATV
5種類のインターネット回線の特徴やメリット・デメリットを把握する事により、自分に合ったインターネット回線を選ぶ事が出来ます。
ここでは、インターネット回線の契約を検討しているけれど、どの回線を契約すればいいか分からない方の為に、インターネット回線の入門編ともいえる5種類のインターネット回線の違いを分かりやすく説明していきます。
是非とも最後まで目を通して、インターネット回線を選ぶ際の参考にしてください。
ISDN
ISDNとは、「Integrated Services Digital Network」の略でサービス総合デジタル網と訳されます。
電話線を用いたデジタル回線で、1契約で2回線が同時利用できるので、音声通話とデータ通信だけでなく、音声通話とFAXも同時利用できるサービスです。
1988年にNTTが「INSネット64」の名称で提供を開始しました。ダイヤルアップ接続による従量制通信料金で接続の時間に応じて課金されていましたが、2000年に定額制の「フレッツ・ISDN」が登場しました。
当時はADSLも実用化されておらず、完全にデジタル化された回線であるINSネット64の64Kbpsが最速ということでISDNを使うメリットが大いにありましたが、ADSLや光ファイバーなどのインターネット専用回線で高速なデータ通信が一般的となった現在では、新たにインターネット接続のためにISDNを契約するメリットはほとんどありません。
2020年後半までにISDNのデジタル通信モードが終了となることが発表されています。
ADSL
ADSLとは、「Asymmetric Digital Subscriber Line」の略で非対称デジタル加入者線と訳されます。
デジタル加入者線(DSL)の1つであり、上りと下りの速度が非対称(Asymmetric)なのが特徴です。
電話線を用いた高速データ通信で、1契約で1回線ですが、音声通話では使われていない高い周波数を使用しているため、NTT加入電話と共用して利用する場合は1契約で音声通話とデータ通信を同時利用できます。
1回線なので音声通話とFAXの同時利用はできません。
1999年12月よりNTT東日本・NTT西日本が試験サービスとして提供開始し、翌年12月より本格提供が開始されました。
当初から下り最大1.5Mbps(1536Kbps)/上り最大512KbpsというISDNと比べると驚異的な通信速度でしたが、現在では契約プラン次第では下り最大47Mbps/上り最大5Mbpsにもなりますが、NTT収容局から遠くなるほど速度も低下します。
NTT東日本・NTT西日本では2016年6月30日をもって「フレッツ光」提供エリアにおいて「フレッツ・ADSL」の新規受付が終了しました。
光回線
光回線とは、光ファイバーを用いた通信回線のことで光通信とも呼ばれます。
一般的には、光ファイバーを個人宅に引き込むアクセス系光通信の網構成方式、FTTH(Fiber To The Home)のことを指します。
電話回線を利用するISDNやADSLの通信サービスに対して、光回線は電話回線に比べて高コストですが、非常に高速でノイズも少ないなど、様々なメリットがあります。
代表的なサービスにNTT東日本・NTT西日本が提供する「フレッツ光」やKDDIが提供する「auひかり」などがあります。
フレッツ光では、下り最大100Mbps/上り最大100Mbps、下り最大200Mbps/上り最大100Mbps、下り最大概ね1Gbps/上り最大概ね1Gbpsの3タイプの速度プランが用意されています。
高速モバイル通信
高速モバイル通信とは、携帯電話のように無線電波でインターネットに接続できるサービスで、高速モバイルインターネット、次世代ワイヤレス通信とも呼ばれます。
小さな対応機器を1つ用意するだけで、外出先でも、自宅でも、いつでもどこでも快適に高速インターネットを楽しめます。
回線工事も不要なので、手軽に始められます。
下り最大440Mbps/上り最大30Mbpsという光回線に匹敵する速度のプランまで登場しています。
CATV
CATVとは、ケーブルテレビ(CATV)の回線を利用したインターネット接続です。
主流のインターネット接続ではありませんが、ケーブルテレビという名前の通りテレビチャンネルが豊富なため、一定の需要があります。