NURO光と光コラボレーションの違い

NURO光は、速くて、安くて、高品質と、三拍子揃った、おすすめ度No.1のインターネット回線です。

 

大手プロバイダであるSo-netの運営会社であるソニーネットワークコミュニケーションズが提供しています。

 

光コラボレーションは、NTT東日本・西日本のフレッツ光回線の卸売サービスの提供を受けた企業が独自サービスを付加したインターネット回線です。

 

携帯電話事業者、プロバイダ(ISP)、警備会社、スポーツジム、学習塾・資格学校など600社以上の光コラボレーション事業者が提供しています。

 

どちらも同じ光回線ですが、NURO光と光コラボレーションは何が違うのでしょうか。

 

ここでは、NURO光と光コラボレーションの違いを分かりやすくご説明していきます。

NURO光はNTT東日本・西日本が敷設したダークファイバー

突然ですが、ダークファイバーという言葉をご存知でしょうか。

 

ダークファイバーとは、電気通信事業者や電力会社、鉄道事業者などが敷設した光ファイバーのうち使用せずに予備扱いしている芯線の事を指します。

 

光信号が疎通していない状態なので「ダーク(暗い)」と呼びます。

 

光ファイバーの敷設には、手間や時間、コストがかかる為、敷設事業者は将来的な需要も見込んで、当座の需要よりも大きな容量を確保して光ファイバーを敷設します。

 

ここで、需要を超過して未使用状態にある光ファイバーがダークファイバーに相当します。

 

かつては電気通信事業者が一般企業にダークファイバーを貸し出すことは認められていませんでしたが、2001年にNTT東日本・西日本に対するダークファイバーの開放義務付け制度が施行されました。

 

これに伴い、NTT東日本・西日本だけでなく、電力会社や鉄道事業者なども一般企業にダークファイバーの芯線貸しサービスを開始しました。

 

NURO光は、NTT東日本・西日本が敷設した光ファイバーのうち未使用状態にあるダークファイバーの芯線貸しサービスを利用してサービス提供しています。

光コラボレーションはNTT東日本・西日本のフレッツ光回線

光コラボレーションとは、2015年2月1日に提供開始された、NTT東日本・西日本が提供しているフレッツ光を光コラボレーション事業者に卸売りし、フレッツ光回線の速度と品質が維持されたまま各事業者が独自のサービスやセット割などを付加したインターネット回線になります。

 

独占禁止法に抵触する事を避ける為に、NTT東日本・西日本はプロバイダを提供しておらず、フレッツ光を契約する場合は別途プロバイダと契約する必要がありました。

 

光コラボレーションは、インターネット回線とプロバイダがワンストップで提供されており、フレッツ光よりも光コラボレーションの方が全体的に安くなっています。

 

光コラボレーション事業者は600社を超えており、代表的な例としてドコモ光やSoftBank光が挙げられます。

 

NTTドコモとソフトバンクという携帯電話事業者2社だけで、光コラボレーションの総契約数の7割近くを占めています。

 

フレッツ光を利用中の方は、「転用」手続きにより、「お客さまID」や「ひかり電話番号」はそのままで光コラボレーションに切り替える事が出来ます。

 

転用手続きの場合は、フレッツ光の解約金や光コラボレーションの工事費用はかかりません。

NURO光は光コラボレーションなの!?

NURO光は、NTT東日本・西日本から光ファイバーを借用しているという事で、フレッツ光の卸売サービスである光コラボレーションなのかと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

結論から言わせて貰うと、NURO光は光コラボレーションではありません。

 

光コラボレーションは、NTT東日本・西日本が回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築をしたフレッツ光回線の卸売りを受けて、光コラボレーション事業者が独自サービスを付加して利用者に提供します。

 

一方で、NURO光は、光ファイバーNTT東日本・西日本から借用していますが、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築はソニーネットワークコミュニケーションズが行っています。

 

フレッツ光の卸売サービスを利用するのと、ダークファイバーを借用するのでは、何が違うのでしょうか。

 

ダークファイバーを借用し、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築をSo-netが自ら行う事により、初期の設備投資はかかりますが、将来的にはコスト削減に繋がり、光コラボレーションよりもランニングコストが抑えられ、利益率の向上や月額料金の値下げが可能になります。

 

光コラボレーションは、フレッツ光の卸売サービスなので、初期の設備投資などはかかりませんが、月額料金の値下げには限界があります。

 

また、通信速度はフレッツ光と同じ上り下り最大1Gbpsになります。

 

しかし、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築を自社で行うダークファイバーの場合、設備と技術が揃えば1Gbpsの通信速度が提供出来るようになります。

 

実際に、NURO光では

  • NURO光
  • 戸建・マンション(7階建て以下):上り下り最大2Gbps

  • NURO光 for マンション
  • マンション(8階建て以上):上り下り最大2Gbps

  • NURO光10G
  • 戸建・マンション(5階建て以下):上り最大10Gbps/下り最大2.5Gbps

で提供されています。

 

2018年10月以降には

  • NURO光10Gs
  • 戸建・マンション(5階建て以下):上り下り最大10Gbps

  • NURO光6Gs
  • 戸建・マンション(5階建て以下):上り下り最大6Gbps

で提供されます。

NURO光と光コラボレーションはサービス提供エリアが違う

NURO光は、光ファイバーはNTT東日本・西日本のダークファイバーを借用している為、自社で敷設する必要はありませんが、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築は自社で行わなければならず、設備投資などの理由により一気に全国展開する事が出来ません。

 

2013年4月のサービス開始当初は、提供エリアが関東地方だけでしたが、2018年1月にエリアが拡大され

  • 関東1都6県
  • 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県

  • 東海4県
  • 愛知県、静岡県、岐阜県、三重県

  • 関西2府3県
  • 大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県

でサービスが提供されています。

 

今後のサービス提供エリア拡大予定などは発表されていませんが、将来的には全国展開されるものと推測されます。

 

光コラボレーションは、NTT東日本・西日本のフレッツ網を利用している事から、全国でサービス提供されており、提供エリアカバー率は95%に達しています。

 

フレッツ網の次に提供エリアが広いauひかりの提供エリアカバー率が70%である事と比較しても驚異的な数字になります。

 

NTT東日本のフレッツ光、提供エリア

  • 北海道地方
  • 北海道

  • 東北地方
  • 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県

  • 関東地方
  • 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県

  • 甲信越地方
  • 新潟県、山梨県、長野県

 

NTT西日本のフレッツ光、提供エリア

  • 北陸地方
  • 富山県、石川県、福井県

  • 東海地方
  • 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県

  • 関西地方
  • 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県

  • 中国地方
  • 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県

  • 四国地方
  • 徳島県、香川県、愛媛県、高知県

  • 九州・沖縄地方
  • 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

NURO光と光コラボレーションの月額料金や初期費用の違いは!?

NURO光と光コラボレーションの月額料金や初期費用には、どれくらいの違いがあるのでしょうか。

 

光コラボレーションは、総契約数上位2社の『ドコモ光』と『SoftBank光』を例に見ていきます。

 

NURO光 ドコモ光 SoftBank光
月額料金 4,743円

戸建住宅:5,200円
集合住宅:4,000円

戸建住宅:5,200円
集合住宅:3,800円

工事費用 40,000円

戸建住宅:18,000円
集合住宅:15,000円
転用申込:0円

戸建住宅:24,000円
集合住宅:24,000円
転用申込:0円

事務手数料 3,000円 3,000円 3,000円
契約期間 2年間 2年間 2年間
契約解除料 9,500円

戸建住宅:13,000円
集合住宅:8,000円

9,500円
プロバイダ So-net 25社の中から選択 Yahoo!BB
通信速度 2Gbps 1Gbps 1Gbps
携帯電話セット割引 SoftBank携帯電話 ドコモ携帯電話 SoftBank携帯電話

 

  • 月額料金

戸建住宅においてはNURO光が月々457円安くなっています。

 

集合住宅においては、SoftBank光の3,800円に対してNURO光は戸建住宅と変わらず4,743円と割高感が目立ちます。

 

しかし、NURO光には、NURO光 for マンションという4世帯以上の契約が提供条件となる集合住宅向けのプランがあり、契約出来れば月額1,900円から2,500円という他社インターネット回線の追従を許さない圧倒的な安さになります。

 

  • 工事費用

NURO光は、40,000円(1,333円×30ヵ月)と光コラボレーションと比較するとかなり高めの設定になっていますが、もれなく、工事費相当分割引が適用され、毎月の利用料金から1,334円×30ヵ月割引となり、工事費は実質無料となります。

 

ドコモ光とSoftBank光は、フレッツ光からの転用の場合、工事不要なので工事費は無料となります。

 

新規申込の場合は、一括払い、または24回、36回、48回、60回の分割払いから選べます。

 

  • 契約期間と契約解除料

いずれのインターネット回線も、2年間の継続契約となり、更新月以外に解約した場合は契約解除料がかかります。

 

NURO光とSoftBank光は9,500円、ドコモ光は戸建住宅が13,000円、集合住宅が8,000円となります。

 

  • プロバイダ

NURO光は、運営会社が提供しているSo-net、SoftBank光も、運営会社が提供しているYahoo!BBになります。

 

ドコモ光は、運営会社が提供しているドコモnetだけでなく提携プロバイダ25社の中から自由に選べます。

 

ドコモ光はプロバイダを選べる数少ない光コラボレーションです。

 

  • 携帯電話セット割引

3大携帯キャリアである、NTTドコモ、SoftBank、auの携帯電話とインターネット回線をセットで利用する事により、携帯電話セット割引が適用されるかどうかが、インターネット回線を選ぶうえでの重要なポイントのひとつになります。

 

NURO光とSoftBank光は、SoftBank携帯電話とセットで利用する事により、「おうち割 光セット」が適用され、携帯電話の利用料金が毎月最大1,000円割引となります。

 

ドコモ光は、ドコモ携帯電話とセットで利用する事により、「ドコモ光セット割」が適用され、パケットパック定額料から毎月最大3,500円割引となります。

まとめ

NURO光は、NTT東日本・西日本が敷設した光ファイバーを借用していますが、ダークファイバーと呼ばれる未使用の光ファイバーの芯線貸しサービスを利用しており、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築は全て自社で行っています。

 

一方で、光コラボレーションは、NTT東日本・西日本の光ファイバーを使用していますが、フレッツ光の卸売サービスを利用しており、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築は全てNTT東日本・西日本が行っています。

 

あくまでも、フレッツ光網に独自サービスを付加しているだけなので、通信速度や回線の品質はフレッツ光と同等であり、フレッツ光以上の通信速度で提供する事は出来ません。

 

ダークファイバーを借用してサービス提供しているNURO光は、通信速度は光コラボレーションの2倍である上り下り最大2Gbpsになりますが、提供エリアの広さでは、フレッツ網である光コラボレーションの足元にも及びません。

 

通信速度を重視する方、または、SoftBank携帯電話に加入中の方で、NURO光のサービス提供エリアにお住まいの方にはNURO光は大変おすすめとなっています。