集合住宅の配線方式

マンションやアパートなどの集合住宅には同じ光回線でも

  • 光配線方式
  • VDSL方式
  • LAN配線方式

の3つの配線方式があります。

 

集合住宅に導入されている配線方式によって契約できるインターネット回線のプランが決まってしまいます。

 

まずは各配線方式の特徴からご説明していきます。

光配線方式とは

 

電柱からマンション内の共有スペースに光回線を引き込み、PT(Premises Terminationの略)に接続します。

 

PTとはマンションなどに引き込まれた光回線を建物内の光回線と接続する配線盤のことで、電話用のMDF(主配線盤)が収容してある「MDF室」にあります。

 

光回線を分岐するためのスプリッタを設置後、PTからスプリッタに光ファイバーを接続します。

 

マンション内の配管を利用してスプリッタから各部屋まで光回線で接続します。

 

各部屋には回線終端装置を設置し、各部屋に引き込まれた光回線は回線終端装置に接続されます。

 

光配線方式は、共有スペースから各部屋まで光回線で接続されているのが大きな特徴で

  • 下り上り最大概ね1Gbpsのプラン
  • 下り最大200Mbps/上り最大100Mbpsのプラン

を選択することができます。

 

光配線方式のほかに、光ファイバー方式とも呼びます。

VDSL方式とは

 

電柱からマンション内の共有スペースに光回線を引き込み、PT(Premises Terminationの略)に接続します。

 

PTとはマンションなどに引き込まれた光回線を建物内の光回線と接続する配線盤のことで、電話用のMDF(主配線盤)が収容してある「MDF室」にあります。

 

PTから「集合型回線終端装置」まで光回線で接続し、回線終端装置から「VDSL集合装置」までをLANケーブルで接続します。

 

VDSL集合装置から各部屋までは、既存の電話回線用メタルケーブルを利用します。

 

各部屋には「VDSL宅内装置」を設置し、電話回線用モジュラージャックを経由してVDSL宅内装置に接続されます。

 

VDSL方式は、共有スペースから各部屋まで既存の電話回線用のメタルケーブルで接続されているのが特徴で

  • 下り最大100Mbps/上り最大100Mbpsのプラン

が選択できます。

 

auひかりでは、下り最大100Mbps/上り最大35Mbps(マンションにより、下り最大70Mbps/上り最大30Mbps)になります。

 

共有スペースからは光回線ではないため、高速インターネット回線の代名詞とも言える1Gbpsのプランは導入できません。

 

新しく回線を通すわけではないため、初期工事不要でインターネット回線を導入できるケースが多くなっています。

LAN配線方式とは

 

電柱からマンション内の共有スペースに光回線を引き込み、PT(Premises Terminationの略)に接続します。

 

PTとはマンションなどに引き込まれた光回線を建物内の光回線と接続する配線盤のことで、電話用のMDF(主配線盤)が収容してある「MDF室」にあります。

 

PTから「集合型回線終端装置」まで光回線で接続します。

 

集合型回線終端装置から各部屋まではLANケーブルで接続します。

 

インターネット対応マンションに多く見られる方式で、各部屋内の電話回線用モジュラージャックの近くにLANコネクタが設置されています。

 

LAN配線方式は、共有スペースから各部屋までLANケーブルで接続されているのが特徴で

  • 下り最大100Mbps/上り最大100Mbpsのプラン

が選択できます。

 

LAN配線方式のほかに、イーサーネット方式やイーサ方式とも呼びます。

まとめ

マンションに導入されている配線方式によって契約できるプランが決まってしまう理由はなんとなくお分かりいただけたでしょうか。

 

VDSL方式やLAN配線方式のマンションで、どうしても高速の1Gbpsプランを契約したい!というような場合には戸建住宅のプランを契約し、電柱から部屋まで直接光回線を引き込むという方法があります。

 

ただし、管理会社や大家の許可が必要になります。また、部屋の階数によっては光回線を引き込むことができずに断れてしまう場合もあります。