NURO光のONUは無線LANルーター機能標準搭載

NURO光は、回線利用料とプロバイダ料金に無線LANとセキュリティサービスがセットになって月額4,743円で利用出来る下り最大2Gbpsの超高速光回線になります。

 

J.D.パワーが発表した「日本固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査」にて関東エリア部門で2年連続の総合満足度第1位を獲得するなど、関東エリアだけでなく、東海・関西エリアでも絶大な人気を誇ります。

 

NURO光の月額基本料金に含まれているONU(光回線終端装置)はホームゲートウェイタイプと呼ばれ

  • ONU
  • ルーター
  • 無線LAN親機

の機能を兼ね備えたオールインワンモデルになっています。

 

しかし、ONUやルーター、無線LAN親機が何の役割を果たすのか分からない方も多いのではないでしょうか。

 

ここでは、NURO光から提供されるONUの役割やスペックを分かりやすく説明していきます。

周辺機器の役割と違い

NURO光でインターネットに接続するには、どのような機器が必要なのかご存知でしょうか。

 

  1. 開通工事』によって宅内に引き込んだ光ケーブルに光コンセントを取り付けます。
  2. 光コンセントとONUを光コードで繋ぎます。
  3. ONUとパソコンをLANケーブルで繋ぎます。

 

これだけで最低限の環境が整い、インターネットに接続出来るようになります。

 

しかし、一般的なONUではパソコン1台と有線接続が出来るだけで、2台以上のパソコンと有線接続したり、スマートフォンやタブレットと無線LANで接続は出来ません。

 

ONUにルーターや無線LAN親機を繋げることにより、複数の端末と有線接続したり無線LANで接続出来るようになります。

 

まずは、ここまでで登場した

  • ONU
  • ルーター
  • 無線LAN親機

の役割についてご説明します。

 

ONUとは?

ONUとは、光信号とデジタル信号を相互に変換する機器の事です。

 

ONUは、「Optical Network Unit」の略称で、日本語では「光回線終端装置」と呼ばれています。

 

パソコンなどの端末は、一般的にデジタル信号でデータを処理しています。

 

しかし、NURO光などの光回線は、光信号でデータを伝送しています。

 

その為、ONUを使ってパソコンでデータを処理出来るように、また、光回線でデータを伝送出来るように、変換する必要があるのです。

 

パソコンからデジタル信号で送られてきたデータを光回線で伝送するために光信号に変換する事を「変調」

 

光回線から光信号で送られてきたデータをパソコンで処理するためにデジタル信号に変換する事を「復調」
と言います。

 

一昔前までインターネット回線の主流だったADSL回線は、アナログ信号でデータを伝送しています。

 

光回線と同様に、パソコンなどの端末でデータ処理する為には、アナログ信号とデジタル信号を相互に変換する機器が必要でした。

 

そこで普及したのが「モデム」という信号変換装置です。

 

モデムの名残から、ONUの事を光モデムと呼ぶことがあります。

 

ルーターとは?

ルーターとは、複数の端末を同時にインターネットに接続する為の機器です。

 

ルーターは「どのルートを通してデータを伝送すべきか」を判断する「ルート選択機能」があります。

 

そのため、道(Route)を指示する者(er)という意味で、「ルーター(Router)」と名付けられました。

 

ルーターには、ケーブルの差込口が複数あり、差込口にケーブルを繋ぐことでインターネットに接続出来るようになります。

 

一般的なモデムやONUには、ケーブルの差込口が1つしかありません。

 

パソコンを1台だけケーブルで接続する場合は、ルーターは必要がなく、モデムやONUから直接パソコンに繋げばインターネットを利用出来ます。

 

無線LANとは?

LANとは、「Local Area Network」、直訳すると「同一の敷地や建物内等に構築されたネットワーク」、研究機関や企業のオフィスでパソコンなどが通信回線でデータのやり取りをするネットワークの事です。

 

無線LANとは、電波を使ってデータを伝送するLANシステムの事を言います。

 

ワイヤレスLAN、または、それを略してWLANとも呼ばれます。

 

無線LANの構築には「親機」と「子機」が必要になります。

 

一般家庭では、親機は「無線LANルーター」の事を指します。

 

「無線LAN親機」「Wi-Fiルーター」「無線ルーター」とも呼ばれ、モデムやONUとケーブルで繋ぎ、パソコンなどの端末をインターネットに接続します。

 

子機は、親機と電波通信する機器の事で、パソコンや携帯電話には子機が内蔵されている事が多く、親機となる無線LANルーターを用意すれば無線LANを利用する事が出来ます。

 

ホームゲートウェイとは?

ONU・ルーター・無線LAN親機については、何となくご理解頂けたかと思います。

 

続いては、ホームゲートウェイについてご説明します。

 

ホームゲートウェイとは、通信事業者が提供するインターネット回線とパソコンなどの端末を接続する機器の事です。

 

インターネット回線を提供する通信事業者ごとに独自の仕様になっており

  • モデム・ONU
  • ルーター・無線LAN親機
  • IP電話・ひかり電話の接続

の機能を兼ね備えたオールインワン機器のような役割をします。

 

通信事業者によって、モデム・ONUは別になっていたり、無線LAN機能は有料オプションになっていたりします。

 

NURO光のホームゲートウェイは、1台でONU・ルーター・無線LAN親機の機能を兼ね備えたオールインワンです。

ONUホームゲートウェイのスペック

NURO光では現在5種類のONUホームゲートウェイが提供されています。

 

ZXHN F660A

HG8045Q

ZXHN F660T

HG8045j

HG8045D

製造元

ZTE Corporation

HUAWEI

ZTE Corporation

HUAWEI

HUAWEI

WANインターフェース

ポート数

GPON Port ×1

通信方式

ITU-T G.984準拠

LANインターフェース

ポート数

10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T×3

規格

IEEE802.3/IEEE802.3u/IEEE802.3ab

無線LANインターフェース

IEEE802.11a

周波数帯

5GHz帯

伝送方式

OFDM(直接周波数分割多重)方式/搬送波数 52

伝送速度

54/48/36/24/18/12/9/6 Mbps(自動フォールバック)

IEEE802.11b

周波数帯

2.4GHz帯

伝送方式

DS-SS(スペクトラム直接拡散)方式

伝送速度

11/5.5/2/1 Mbps(自動フォールバック)

IEEE802.11g

周波数帯

2.4GHz帯

伝送方式

OFDM(直接周波数分割多重)方式/搬送波数 52

伝送速度

54/48/36/24/18/12/9/6 Mbps(自動フォールバック)

IEEE802.11n

周波数帯

2.4GHz帯/5GHz帯

伝送方式

OFDM(直接周波数分割多重)方式/搬送波数〔HT20〕56、〔HT40〕114 MIMO(空間多重)方式

伝送速度

2.4GHz帯/最大450Mbps、5GHz帯/最大450Mbps

IEEE802.11ac

×

×

×

周波数帯

5GHz帯

-

-

-

伝送方式

OFDM(直接周波数分割多重)方式/搬送波数〔VHT20〕56/〔VHT40〕114/〔VHT80〕242 MIMO

-

-

-

伝送速度

最大1.3Gbps

-

-

-

技術仕様

外観寸法

(高さ×幅×奥行)

245mm×190mm×38mm

195mm×235mm×30mm

245mm×190mm×38mm

230mm×180mm×40mm

195mm×235mm×30mm

定格電流

2A

2A

2A

2A

2A

定格電圧

12V DC

12V DC

12V DC

12V DC

12V DC

動作温度

-5℃~40℃

-40℃~70℃

-5℃~40℃

-40℃~70℃

-40℃~70℃

動作湿度

5%~95%

5%~95%

5%~95%

5%~95%

5%~95%

 

WANインターフェース

WANは、広域通信網「Wide Area Network」の略称で、地理的に離れた地点間を結ぶ通信ネットワークの事を言います。

 

建物内や敷地内を結ぶLAN(Local Area Network)と対比される用語で、通信事業者が設置・運用する回線網を指す事が多くなっています。

 

つまり、WANインターフェースとは、光回線とONUを接続するコネクターの仕様になります。

 

ポート数

GPON Port ×1

通信方式

ITU-T G.984準拠

 

NURO光の下り最大2Gbpsを実現させた国際標準規格であるG-PONに対応する差込口が1つで、通信方式はITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)が策定し、2003年から2004年にかけて標準化された「G.984.1/2/3/4」に準拠する事を表しています。

 

G-PON規格は、国内で取り扱っている機器メーカーは少なく知識に乏しい事から、ONUの開発もG-PON技術に精通した海外のメーカーと行っています。

 

 

LANインターフェース

LANは、構内通信網「Local Area Network」の略称で、限られた範囲内にあるコンピュータや通信機器、情報機器などをケーブルや無線電波などで接続し、相互にデータ通信できるようにしたネットワークの事を言います。

 

概ね室内あるいは建物内程度の広さで構築されるものを指します。

 

つまり、LANインターフェースとは、ONUと通信機器を接続するコネクターの仕様になります。

 

ポート数

10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T ×3

規格

IEEE802.3/IEEE802.3u/IEEE802.3ab

 

10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tに対応する差込口が3つあります。

 

1000BASE-Tとは、伝送速度が1000Mbps(1Gbps)のイーサネット規格のひとつで、IEEE802.3abとして標準化されています。

 

1Gbpsのイーサネット規格をまとめて「Gigabit Ethernet」と呼びます。「Gigabit Ethernet」の中で最も普及しているのが1000BASE-Tになります。

 

伝送速度100Mbpsの100BASE-TXなどでは、LANケーブルを構成する4対8本の電線のうち2対しか使用されていませんが、1000BASE-Tでは4対全ての電線を使用することにより、10倍の1000Mbpsという伝送速度を実現しています。

 

有線LAN接続での最大通信速度は1Gbpsという事になります。

 

無線LANインターフェース

無線LANには、周波数の帯域や特徴の違いから

  • IEEE802.11a
  • IEEE802.11b
  • IEEE802.11g
  • IEEE802.11n
  • IEEE802.11ac

5つの規格が利用されています。

 

その5つの規格によって、周波数帯に「5GHz」「2.4GHz」があり、それぞれ特徴と通信速度が異なります。

 

無線LAN規格

伝送速度(最大)

周波数帯

IEEE802.11a

54Mbps

5GHz

IEEE802.11b

11Mbps

2.4GHz

IEEE802.11g

54Mbps

2.4GHz

IEEE802.11n

600Mbps

2.4GHz/5GHz

IEEE802.11ac

6933Mbps

5GHz

 

2.4GHz帯は、広く普及している11b/11gで採用されているため、機器間の互換性が高いです。また、5GHz帯と比較して、遮蔽物に強く、電波が遠くまで届きやすくなっています。

 

電子レンジやBluetooth、アマチュア無線など、様々な機器に使われているため、電波干渉を招きやすく、速度が低下しやすいというデメリットがあります。

 

5GHz帯は、家電製品などが出す電波と干渉を受けにくく、比較的安定した無線通信が出来ます。

 

壁や置物などの遮蔽物に弱く、親機と子機が別室にあると通信が弱くなりやすいというデメリットがあります。

 

最新の無線LAN規格は、「IEEE802.11ac」で、市販されている無線LAN親機や、ここ数年で発売されたパソコンやスマートフォン、タブレットの多くが「IEEE802.11ac」に対応しています。

 

「IEEE802.11b」や「IEEE802.11g」が1つのアンテナで1つのデータを送受信するのに対して、「IEEE802.11ac」や「IEEE802.11n」は、送信機と受信機の双方で複数のアンテナを使い、通信品質を向上させるスマートアンテナ技術「MIMO(Multiple Input Multiple Output)」を採用しています。そのため、無線LAN親機に搭載するアンテナの本数によって製品の最高速度が決まります。

 

  • アンテナ1本の製品、「IEEE802.11ac」が433.3Mbps、「IEEE802.11n」は150Mbps
  • アンテナ2本の製品、「IEEE802.11ac」が867Mbps、「IEEE802.11n」は300Mbps
  • アンテナ3本の製品、「IEEE802.11ac」が1300Mbps、「IEEE802.11n」は450Mbps

となります。

 

現在一般的に市販されている無線LAN親機の最大伝送速度は、

  • アンテナ4本の製品、「IEEE802.11ac」が1733Mbps、「IEEE802.11n」は600Mbps

となります。

 

NURO光のONUホームゲートウェイは、5機種ともアンテナ3本です。

 

ここで注目すべき点は、5機種が無線LAN規格「IEEE802.11ac」に対応しているかどうかです。

 

「IEEE802.11ac」に対応しているのは、新型の2機種「ZXHN F660A」と「HG8045Q」で、無線LAN通信時の伝送速度は最大1300Mbpsになります。

 

それに対して、対応していない旧型の3機種の伝送速度は最大450Mbpsになります。

 

無線LANとWi-Fiの違い

ONUホームゲートウェイのスペック詳細は、何となくお分かりいただけたかと思いますが、ここでまた新しい疑問が生まれました。

 

「無線LAN」と「Wi-Fi」は、何が違うのでしょうか?

 

無線LAN機器が商品化され市場に出回り始めた1990年代前半は、同一メーカーであってもラインナップの異なる製品では相互接続が保証されておらず、異なるメーカーの機器に至っては、どの製品を購入すれば接続可能か分かりにくく、無線LANはなかなか普及しませんでした。

 

そこで1999年に国際標準規格である「IEEE 802.11」という通信規格を採用した無線LAN機器を製造するメーカーの業界団体がWireless Ethernet Compatibility Alliance(WEAC)という団体を設立し、「Wi-Fi」というブランドを作りました。

 

「IEEE 802.11」を使用し相互接続が認められた製品に対してWi-Fi認証されるようになりました。

 

認定された製品は登録商標であるWi-Fiロゴの使用が許可され、無線LANが相互接続出来る組み合わせが一目で分かるようになり、Wi-Fiの認知度が高まってきました。

 

これに伴い、2002年10月、Wireless Ethernet Compatibility Alliance(WEAC)は、Wi-Fi Allianceに改名されました。

 

「IEEE 802.11規格の無線LAN」と「Wi-Fi」の違いは、Wi-Fi認証を受けているかどうかです。

 

現在では、市販されている無線LAN機器のほとんどがWi-Fi認証を受けており、無線LANをWi-Fiと呼ぶことが多くなっています。厳密には意味が異なりますが、日常生活では同義と考えて問題ありません。

まとめ

NURO光は、下り最大2Gbpsの光回線という事で着実に契約数を伸ばしていますが、提供されるONUホームゲートウェイの無線LANと有線LANの機能をじっくり観察すると、技術規格上、2Gbpsは出せない事がお分かり頂けるかと思います。

 

「最大2Gbps」という通信速度はネットワークから宅内に設置する宅内終端装置(ONU)へ提供される最大速度です。

 

最大通信速度は、技術規格上の最大値であり実使用速度を示すものではありません。機器使用時の通信速度は通信環境と規格により異なります。

 

有線接続の場合の通信速度は1Gbps、無線接続の場合の通信速度は1.3Gbpsが最大となります。

 

NURO光のONUは種類指定出来ない

NURO光は、宅内工事の際に、5種類のうちいずれかのONUホームゲートウェイタイプを設置します。どのONUが設置されるかは、工事業者の在庫で決まるようですが、「IEEE802.11ac」に対応した新型が設置されることが多くなっているようです。

 

事前にNURO光開通センターに要望を出したり、宅内工事当日に希望しても、ONUの種類は指定出来ないので注意しましょう。

 

下り最大2Gbpsの超高速回線であるNURO光に申し込みしたのですから、最新無線LAN規格「IEEE802.11ac」に対応した「ZXHN F660A」か「HG8045Q」を設置したいところです。

 

NURO光のONUは交換出来る

NURO光に申し込み、「IEEE802.11ac」非対応のONUホームゲートウェイタイプが設置されてしまった場合は、開通後にNURO光サポートデスクに電話すると、新型のONUに交換してもらえます。

 

開通前に、ONUの変更希望の電話をしても、開通後に再度電話するように促されるので注意してください。

 

2015年9月以降に開通した人は無料、それ以前に開通した人はONUの交換に10,000円かかります。