auひかり ホームとauひかり ホーム(S)の違いは!?
お住まいの場所でauひかりを利用可能か提供エリアの検索をすると、一戸建て住宅の場合は「auひかり ホーム」か「auひかり ホーム(S)」の申し込み受付中、または「現在提供しておりません」と表示されます。
「auひかり ホーム」と「auひかり ホーム(S)」の両方が表示されることはなく、エリアによってどちらが表示されるか決まっています。
しかし、KDDI(auひかり)公式サイトをいくら探しても、auひかり ホーム(S)の提供条件や月額利用料金はどこにも記載されていません。
「auひかり ホーム」と「auひかり ホーム(S)」は何が違うのでしょうか。
ここでは、2つのプランにどのような違いがあるのか、どのような場合にどちらのプランが適用されるのかご説明します。
auひかり ホーム(S)って何!?と気になった方は、是非とも最後まで目を通してください。
auひかり ホームは東京電力(旧TEPCOひかり)が敷設した独自回線
東京電力がかつて提供していた光ファイバー接続サービス「TEPCOひかり」をご存知でしょうか。
東京電力がインフラ整備の為に敷設した『独自回線』を活用して一般向けに提供されたネットワーク事業になります。
理論的には東京電力の管轄地区である東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、および、静岡県の富士川以東においてサービス提供可能でしたが、実際には東京都、神奈川県北東部、埼玉県南部、千葉県北西部がほとんどで、茨城県、群馬県、山梨県での提供はほんの僅か、栃木県、静岡県では全く提供されていませんでした。
TEPCOひかりは、テレビのCMや看板広告、チラシなどを利用して営業活動を行っていましたが、NTT東日本・西日本が提供するフレッツ光との顧客獲得争いに勝てず、東京電力の通信事業撤退に伴い、2007年1月1日をもってTEPCOひかり事業はKDDIに統合されました。
TEPCOひかり事業の統合と共に、KDDIは東京電力から光ファイバー網を借用する事になりました。
auひかり ホームは、東京電力から借用している光ファイバー網で提供されているインターネット回線になります。
なので、お住まいの場所でauひかり ホームを利用可能か提供エリアの検索をすると、旧TEPCOひかりのサービス提供エリアである、東京都、神奈川県北東部、埼玉県南部、千葉県北西部では、KDDIが提供する光ファイバーサービスが「auひかり ホーム」または「現在提供しておりません」と表示されます。
auひかり ホーム(S)はNTT東日本・西日本が敷設したダークファイバー
東京電力の管轄地区(旧TEPCOひかりの提供エリア)では、東京電力から光ファイバー網を借用してauひかりを提供していますが、その他の地域では何の光ファイバー網を用いてauひかりを提供しているのでしょうか。
関東地方の一部地域、および、その他の地域では、NTT東日本・西日本が敷設した光ファイバーのうち、未使用の『ダークファイバー』と呼ばれる芯線を借用しています。
auひかり ホーム(S)は、NTT東日本・西日本から借用しているダークファイバーで提供されているインターネット回線になります。
なので、お住まいの場所でauひかり ホームを利用可能か提供エリアの検索をすると、関東地方の一部地域、および、その他の地域では、KDDIが提供する光ファイバーサービスが「auひかり ホーム(S)」または「現在提供しておりません」と表示されます。
実際に、お住まいの場所でauひかり ホームを利用可能か提供エリアの検索をしてみましょう。
1.KDDI公式サイト内『提供エリアの検索』にアクセスします。
2.住居タイプ、郵便番号を入力します。
郵便番号が分からない場合は都道府県からも検索出来ます。
3.KDDIが提供する光ファイバーサービスが表示されます。
画面に表示される内容に沿って、丁目・番地を選択していくと、申し込み出来るサービスが表示されます。
東京都、神奈川県北東部、埼玉県南部、千葉県北西部でauひかり ホームの提供エリアだった場合は、auひかり ホーム「お申し込み受付中」と表示されます。
auひかり ホームの提供エリア外だった場合は、auひかり ホーム「現在提供しておりません」と表示されます。
関東地方の一部地域、および、その他の地域でauひかり ホーム(S)の提供エリアだった場合は、auひかり ホーム(S)「お申し込み受付中」と表示されます。
auひかり ホームの提供エリア外だった場合は、auひかり ホーム(S)「現在提供しておりません」と表示されます。
auひかり ホーム(S)は光コラボレーションなの!?
auひかり ホーム(S)は、NTT東日本・西日本から光ファイバーを借用しているという事で、フレッツ網の卸売サービスである光コラボレーションなのかと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言わせて貰うと、auひかり ホーム(S)は光コラボレーションではありません。
光コラボレーションは、NTT東日本・西日本が回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築をしたフレッツ網の卸売りを受けて、光コラボレーション事業者が独自サービスを付加して利用者に提供します。
一方で、auひかり ホーム(S)は、光ファイバーはNTT東日本・西日本から借用していますが、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築はKDDIが行っています。
フレッツ網の卸売りサービスを利用するのと、ダークファイバーを借用するのでは、何が違うのでしょうか。
ダークファイバーを借用し、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築を自社で行う事により、初期の設備投資はかかりますが、将来的にはコスト削減に繋がり、光コラボレーションよりもランニングコストが抑えられ、利益率の向上や月額料金の値下げが可能になります。
また、光コラボレーションはフレッツ網を利用している事から、通信速度はフレッツ光と同じ上り下り最大1Gbpsになります。
しかし、回線設備の開設・運用、ネットワークシステムの構築を自社で行うダークファイバーの場合は、設備と技術が揃えば1Gbps以上の通信速度が提供出来るようになります。
実際に、auひかり ホームでは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の一部エリアでは5ギガ、10ギガの次世代超高速インターネットが提供されています。
auひかり ホームとauひかり ホーム(S)は料金プランも通信速度も同じ
auひかり ホームとauひかり ホーム(S)は、光ファイバーを敷設、および、借用する事業者が異なるだけで、料金プランも通信速度も変わりません。
- 旧TEPCOひかり提供エリア(東京都、神奈川県北東部、埼玉県南部、千葉県北西部)
東京電力が敷設した独自回線
- 関東地方の一部地域、および、その他の地域
NTT東日本・西日本が敷設したダークファイバー
通信速度は、auひかり ホームもauひかり ホーム(S)も上り下り最大1Gbpsになります。
料金プランは、契約期間3年の「ずっとギガ得プラン」と契約期間2年の「ギガ得プラン」と契約期間なしの「標準プラン」の3種類あります。
ずっとギガ得プラン | ギガ得プラン | 標準プラン | |
---|---|---|---|
月額利用料金 |
1年目:5,100円 |
5,200円 | 6,300円 |
初期費用(工事費含む) | 37,500円(分割の場合は625円×60回) | ||
登録料 | 3,000円 | ||
契約期間 | 3年間の継続契約 | 2年間の継続契約 | なし |
契約解除料 | 15,000円 | 9,500円 | 0円 |
ずっとギガ得プランは、3年間の継続契約で更新月以外は15,000円の契約解除料がかかりますが、1年目は月額利用料が5,100円、2年目は月額利用料が5,000円、3年目以降は月額利用料が4,900円、利用期間に応じて割引されます。
初期費用は、37,500円と他社インターネット回線と比較しても高額ですが、auひかり ホームと同時に「auひかり 電話サービス」に申し込むとKDDI公式キャンペーンである「初期費用相当額割引」が適用され、月額利用料から
625円×60ヵ月間=37,500円
割引となり、初期費用が実質無料となります。
auひかり 電話サービスは、月額500円の有料オプションサービスですが、au携帯電話を利用中の方は、auスマートバリューを適用させる為に「初期費用相当額割引」に関係なく加入するので、初期費用は必然と実質無料となります。
auひかり ホーム(S)でもauスマートバリューが適用可能
auひかり ホーム(S)は、auひかり ホームと料金プランと通信速度が同じだけでなく、auスマートバリューも適用出来ます。
auスマートバリューは、対象の(パケット)定額サービスや料金プランなどに加入のau携帯電話と「auひかり+auひかり 電話サービス」とセットでの利用で、au携帯電話の利用料金が割引になるサービスです。
データ定額サービス |
割引金額 |
|
---|---|---|
auスマートフォン |
||
auピタットプラン | シンプル:1GBまで | 割引対象外 |
スーパーカケホ/カケホ:2GBまで |
翌月から 500円 |
|
スーパーカケホ/カケホ/シンプル:2GB超~20GBまで |
翌月から 1,000円 |
|
auフラットプラン20/30 | ||
データ定額1 |
翌月から最大2年間 |
|
データ定額2/3 |
翌月から |
|
U18データ定額20 |
翌月から適用期間中 |
|
データ定額5/20 |
翌月から最大2年間 |
|
データ定額30 |
翌月から最大2年間 2,000円 3年目以降934円 |
|
ケータイ(4G LTE) |
||
データ定額1(ケータイ) |
翌月から最大2年間 934円 3年目以降500円 |
|
データ定額2/3(ケータイ) |
翌月から |
|
データ定額5(ケータイ) |
翌月から最大2年間 |
|
データ定額10/13(ケータイ) |
翌月から最大2年間 |
|
3Gケータイ |
||
カケホ(3Gケータイ・データ付) |
翌月から 934円 |
|
4G LTEタブレット/4G LTE対応PC |
||
LTEダブル定額 for Tab/Tab(i)(「ゼロスタート定額」) |
翌月から 1,000円 |
|
LTEフラット for Tab/Tab(L) |
翌月から最大2年間 1,410円 3年目以降934円 |
auスマートバリューは、申し込み翌月以降から割引適用となります。
加入しているデータ定額サービスにより割引金額は変わりますが、auスマートバリュー適用から2年間は500円から最大2,000円割引、3年目以降も500円から1,000円割引になります。
auひかり ホームとauひかり ホーム(S)のサービス提供エリア
auひかりの運営元であるKDDIが電力系通信事業者(PNJグループ)の幹事会社ということもあり、関西電力、中部電力、沖縄電力の系列会社がサービス提供している地域では、競合を避けるために一部サービス提供対象外となっています。
auひかり ホームとauひかり ホーム(S)のサービス提供エリア
- 【北海道】北海道
- 【東北】青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県
- 【関東】東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県
- 【中部】山梨県、長野県、新潟県、富山県、石川県、福井県
- 【中国】岡山県、広島県、山口県、鳥取県、島根県
- 【四国】香川県、徳島県、愛媛県、高知県
- 【九州】福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県
auひかり ホームとauひかり ホーム(S)のサービス提供対象外エリア
- 東海地方
中部電力系列である、中部テレコミュニケーション株式会社が運営する『コミュファ光』のサービス提供エリアである東海4県ではauひかり ホーム(S)はサービス提供対象外となり、auひかり マンションのみ提供されています。
【東海】愛知県、岐阜県、三重県、静岡県
中部テレコミュニケーションは、KDDIが株式の80.5%を保有する子会社なのでコミュファ光でもauスマートバリューが適用されます。
- 近畿地方
関西電力の完全子会社である、株式会社ケイ・オプティコムが運営する『eo光』のサービス提供エリアである関西2府4県ではauひかり ホーム(S)はサービス提供対象外となり、auひかり マンションのみ提供されています。
【関西】大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
KDDIとケイ・オプティコムは、業務提携している事からeo光でもauスマートバリューが適用されます。
- 九州・沖縄地方
KDDIの連結子会社である沖縄セルラー電話株式会社運営する『auひかり ちゅら』のサービス提供エリアの沖縄県では、「auひかり ホーム」と「auひかり マンション」ともにサービス提供対象外となっています。
【沖縄】沖縄県
沖縄セルラー電話は、沖縄電力系列の沖縄通信ネットワーク株式会社(OTNet)を子会社化し、光ファイバーを借用しています。
まとめ
auひかり ホームとauひかり ホーム(S)の違いは、光ファイバーの敷設、および、借用する事業者が異なるだけで、料金プランも通信速度も同じであるという事が分かりました。
旧TEPCOひかり提供エリア(東京都、神奈川県北東部、埼玉県南部、千葉県北西部)では、東京電力が敷設した独自回線を東京電力から借用しています。
関東地方の一部地域、および、その他の地域では、NTT東日本・西日本が敷設したダークファイバーをNTT東日本・西日本から借用しています。
また、ネットとセットでスマホがお得になるauスマートバリューは、auひかり ホームでもauひかり ホーム(S)でも、エリアに関係なく適用可能なのでau携帯電話を利用中の方には、auひかりは大変おすすめです。